ども池田@INHです!
本日は「シューティング ラブ。200X OST」の、
【トラック16】
8bit -Filtering Love mix- ... Wiz. (FMPSG)
を担当した、Wiz.様より、頂いたコメントをご紹介いたします!
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はじめましての方ははじめまして。 Wiz.と申します。
まずは拙者のことについて少々...
今や亡きパソコン雑誌「マイコンBASICマガジン」の「VGMプログラムコーナー」 (※読者がパソコンを使って打ち込んだゲームミュージックプログラムを募集して掲載)の楽曲群に感銘を受け、その頃から趣味でPSGとかFM音源を使った打ち込み(主にゲームミュージックのコピー&アレンジ)をやっています。
...それから早や二十数年。 未だに現役でその手の音源をいじってます。 10年前くらい前の時点でPSGやFM音源などは既に時代遅れの音源となっていたので、当時は「流行からはほど遠い最後尾」を一人で走っていたつもりが、近年「Chiptune」とか「8bitミュージック」などの名前で徐々に注目を浴び始め、気づけば「流行の最先端の最後尾」に飲み込まれた不思議な感じがする今日この頃です。(^^;)
その趣味が高じて、数年前に私が立ち上げたサークル「FMPSG」では、この手の音源を使った音楽を集めたCDを新譜として年2回ほど発表するサークルもやっております。(参加者募集中です! 我こそは!という方は是非!!) あと、罰帝さんやSOU1さんと同じく、PulseTherapyというサークルも発足当初から色々やってます。5/23(日)に「ゲームレジェンド12」というイベントに出ます! 私も参加したPulseTherapyの新譜のほか、FMPSGも委託頒布しますので是非!)
...という感じのことをやっております。 以後、お見知りおきを。m(_ _)m
さて、今回収録して戴いた「8bit -Filtering Love mix-」ですが、原曲が矩形波3音+1ノイズの4音だけ(SEGA MARK-IIIとかゲームギアあたりの音に近いですよね...スネアの音は某K社っぽいですが)なのに対し、このremixではファミリーコンピュータの内蔵音源5音+VRC6(拡張音源)3音の計8音で演奏しています。
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突然ですが、この曲に使われている「音源」について説明します。
(※少し難しい話なので、興味ない方は読み飛ばしてください)
ファミコン内蔵音源は、「矩形波」という四角い波形(こんなの→ΓLΓL)が2音、「三角波」という、その名のとおり三角形の波形(こんなの→/\/\)が1音、「サー」とか「ザー」とかの音が鳴る「ノイズ」が1音、更に(すんごくローファイですが)生音を録音して再生することのできる「DPCM」が1音の、計5音を同時に鳴らすことができます。
ファミコンの矩形波はちょっと特殊で、音色が異なる4段階(聴感上はほぼ3段階)の波形を鳴らすことができます。(そのため、プレーンな矩形波しか鳴らないMARK-III&ゲームギア以前のセガのゲーム機やMSX, X1 などと比べると大きなアドバンテージがありました) また、三角波もファミコンっぽさを語るには外せない音源で、低音で鳴らすと独特のアクを持つ音が出る反面、高音で鳴らすと矩形波では出せない柔らかい音になるのが特徴です。
更に、ファミコンは内蔵音源に加えてゲームカートリッジ側の拡張音源を同期させて鳴らすことができます。 カートリッジ側に音源を搭載したゲームでは、ファミコンのポテンシャルを超えた、より豪華な音を鳴らすことができます。(古くは、ディスクシステムのRAMアダプターにも拡張音源が搭載されていました。 ローンチタイトルとしてリリースされた某有名ARPGシリーズ第1作のタイトル画面で流れる曲において、鐘の音や柔らかいメロディの音色はディスクシステムの音源を使って鳴らしています) 今回、私が使いました「VRC6」もその1つですし、poriesuteru さんと Katsumi Takemura(kt.) さんがお使いになった「VRC7」「N106」も拡張音源の一種です。
で、今回私が使いました「VRC6」ですが、こちらは某K社の某ムチ打ちアクションゲームなどのゲームカートリッジに搭載されていたカスタムチップです。 ここに入っている音源は、ファミコン内蔵矩形波と似た仕様ながらも、音色バリエーションが8段階に増えた矩形波が2音、そして、ベースラインで鳴らすと独特の存在感が出る「鋸波」(こんなの→|\|\)が1音と、計3音が追加となっています。 VRC6は、ファミコン内蔵音源との親和性を保ちつつ、内蔵音源だけでは表現できない豪華な音を鳴らすことができるので、個人的にお気に入りの音源です。
...というわけで、音源の話、ここまで!
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そんなわけで今回のremixですが、「せっかくだから、俺はこの『8bit全曲メドレー』を選ぶぜ!」というわけで、前作「シューティング ラブ。2007サントラ」を聴き込んで色々と苦労した挙句、なんとか全曲を入れることができました! 以下、楽曲の各パートについてコメントします。
[8bit buzzer]
8bitのremixを作る直前に、某H社で昔、超有名ファミコンソフトの楽曲などを手がけられた国本剛章(キノコ)氏にプレゼントする用に作った曲(こちら)がありまして。 この曲ではSwingでJazzyなアレンジをやったんですけど、その直後に「8bit buzzer」を聴いたら、この音の動きがウッドベースにしか聴こえない!w それで気づいたらこんなアレンジになってしまいました。 でも、ベースラインだけだと寂しいので、少しメロディらしきものなども追加しています。
[8bit start]
最初のクレジット音は、「昔のゲームミュージックのこの手の効果音って、五線譜で表現できるような音階になってたんだよなぁ...」とふと思い出し、そのオマージュとして敢えて音階化して鳴らしてみました。(でも、スペイシーな雰囲気を出す為にその後ろで鳴っている低音だけはピッチベンドをかけています) クレジット音の後の曲は割と普通ですが、次のメインテーマに綺麗に続くようなアレンジにしています。 なお、冒頭でフィーチャーしているベースラインと変調のかかった和音(フィルタで変調をかけたシンセパッド音色を想定してます)は、メインテーマの聴かせどころを暗示する意図で入れてあります。
[8bit(メインテーマ)]
今回のメインとなる曲です。 4つ打ちを基本として、鋸波のベースラインでグルーヴ感を出すように作りました。 そして特に力を入れたのが、VRC6とファミコン内蔵音源の矩形波バリエーションを使ったフィルタ表現です。 これは、某社の有名ゲームミュージックChiptuneアレンジCDに収録されている拙作アレンジ(こちら)でも同様のことをやってまして、その応用として今回は特に「メロディにFM音源のリードシンセっぽい気持ちいい変調をかける」ことに力を入れてみました。 結果的に「聴いていて超キモチいい」メロになって...いれば思惑通りなのですが、皆様如何でしょうか?(^^;)
[8bit clear]
この曲は、元が短いのでさほど変える場所も無かったんです...が、実は三角波アルペジオだけは(恐らく)原曲のオマージュ元である「アレ」と同じように「上げて」みましたので、そのへんが聴きどころ?かと。
[8bit Result]
この曲は他の曲とは違い、少しテンポを落としてゆったりした感じにしています。 エンディングやスタッフロールのBGMのように余韻を残す終わり方を考え、終盤は少しづつパートを減らしながら徐々にフェードアウトしていくようにしました。
ここまで聴いてくださった皆様に感謝の気持ちを込めて...ありがとうございました。m(_ _)m
ちなみに、この曲ですが...ソフトシンセとかで音色だけ再現したのではなく、本当にファミコンで鳴らせるように作られたデータです。 特殊な機材を使えば、実際にファミコン実機上でも鳴らすことができます! ファミコン音源を使った音楽作成環境はいくつかあるのですが、私が使っているのは「ppmck」というツールです。 このツールは、テキストファイルに書いた「MML」という言語をツールで変換することによって音楽データを作成します。 今のDAW/DTM環境しか知らない方にはよくわからないかもしれませんが、大昔にパソコン(マイコン)で曲を作ったことのある方なら、BASICの「PLAY」文を想像して戴けると判りやすいと思います。 詳しくは「mck Wiki」に色々書いてありますので、興味を持たれた方は、是非挑戦してみてください!
最後に、本作のサブタイトル「Filtering Love mix」について...
「Filtering Love」というのは、直訳すると「ろ過された愛情」、意訳すると「純愛」(恋愛において...という意味ではなく、特定のものに対する純粋なまでの愛情)というニュアンスでつけました。
これは、先ほどの楽曲解説に書きました「シンセサイザーのフィルタ表現を再現」という意味を持つと同時に、様々な「純愛」を込めた曲、という意味でもあります。 ここで指す「純愛」とは、「シューティングラブ。」を全面に掲げ、精力的にナイスなSTGを作られているトライアングルサービスの藤野社長はもちろん、「8bit」の楽曲に、昔のゲーム及びゲームミュージックへの様々なオマージュ(聴いた瞬間に色々とタイトルが思い浮かぶのですが、詳細は伏せます^^;)をひしひしと感じたWASi303さんのそれらに対する愛情もそうですし、私自身のChiptune(と今は呼ばれるもの)に対する愛情もしかり、です。 そのような様々な「Filtering Love」が、この曲にはギッシリと詰まっています。
この曲が、皆様にとって末永く楽しんで戴ける1曲となれば幸いです。m(_ _)m
p.s.
ところで、この曲のタイトルって、やっぱり「エイトビット」が正式名称なんでしょうか?>WASi303さん
# 個人的には「はちビット」のほうが読みやすくて好きだったり...(^^;)
光り輝く「16BIT」のロゴが神々しいメガドライブだって「じゅうろくビット」ですし、アレを「シックスティーンビット」なんて読む人には今まで出会ったことがありませんので、なんで「8bit」だけ「エイトビット」なのかなぁ...とふと疑問に思う今日この頃です。
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Wiz.さんメッセージありがとうございました!!
氏のアレンジで題材となっている「VR6」といえば、これ!
↓

泣く子も黙る、ファミコン名作アクションゲーム「悪魔城伝説」ですね。この音源にやられちまった人、多いんじゃないでしょうか?Wiz.さんのメッセージにあるとおり「特殊な機材を使えば、実際にファミコン実機上でも鳴らすことができます!」とのことで、このこだわりに私みたいな年季の入ったゲーオタは身震いしてしまいます(笑) 是非今一度、16曲目、 8bit -Filtering Love mix- ... Wiz.(FMPSG) を聴いて頂き、Wiz.さんのチップチューンへの愛と音源へのこだわりを感じて欲しい!! またファミコンの拡張音源に興味を持った皆さんは是非とも3名のアレンジにおける、音色の違いに耳を傾けてみてくださいー!
それでは次回以降、トラック17 8bit -VRC7remix- ... poriesuteruを担当していただいたporiesuteruさんの メッセージも届き次第、ご紹介させて頂きますね。
引き続き「シューティング ラブ。200X OST」ならびに当ブログをよろしくお願い致します!
-以下CM-
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