トラサビ列伝 XIISTAG(トゥエルブスタッグ)

ども。池田@200Xです! 今日はトライアングル・サービスのデビュー作品、「XIISTAG」について紹介記事を書いてみました、是非ご確認を!!

 

000001.jpg

【XIISTAG(トゥエルブスタッグ)】
メディア:業務用基板G-NET用Gカード
  発売日:2002年7月15日
     価格:OP 130,000円
総販売元:タイトー
操作方法:8方向レバー+2ボタン(A:ショット B:ボンバーバリア) 

※2P同時プレイ可能

xii0001.jpg 

-「XIISTAG」販促用フライヤー(表)-

 【開発経緯】
2001年、藤野社長がネクセス在籍時代に開発していた業務用シューティングゲーム「某ストリーム」の発売が、開発自体は終了しているにも関わらず、大人の事情で暗礁に乗り上げてしまったため、「だったら俺が独立して某ストリームを作り直し、市場にリリースしてやる」と奮起しトライアングル・サービスを設立、「G-NET版 某ストリーム」の開発をスタートさせた(ネクセス時代の「つて」でG-NETでゲームを開発することは設立前からの決定事項だった)。しかし、ネクセスのスポンサー会社であるO社が紆余曲折の末、お蔵入りしていたはずの「某ストリーム」の発売を慣行してしまったため、藤野社長は急遽「G-NET版 某ストリーム」の企画を完全に破棄し、新たなシューティングゲームを考案する。その結果、誕生したのが「XIISTAG」だ。※実は「XIISTAG」の3面は「G-NET版 某ストリーム」の1面として途中まで製作されていたため、良く見ると、構成や敵配置やデザインテイストが、他のステージと比べると異質となっている。

 xii0002.jpg

-「XIISTAG」販促用フライヤー(裏)-

【タイトル名の由来】
トライアングル・サービスのオフィスが存在する東京新宿の「十二社通り」=「XII」と昔の新宿区の呼び名「淀橋」の「淀」=「STAGNATE」を掛け合わせてタイトルが完成した。また、会社を設立して間もない頃だったため(商標登録への対策により)、トゥエルブの表記を一般的な「12」や「Twelve」ではなく「XII」にしたとのこと。

【開発コンセプト】
2001-2002年は「サイヴァリア」「式神の城」「プロギアの嵐」などの、いわゆる「弾幕シューティングゲーム」が業務用市場に完全に定着しはじめた時期であり、藤野社長はこれら「弾幕シューティングゲーム」を「守りのゲーム※つまり、弾の無い場所へ自機を移動させていくことを楽しむゲーム」と独自の解釈で捕らえていた。そこで藤野社長は他社とは逆のスタイルである「攻めるゲーム」というコンセプトのもと、「XIISTAG」のシステムを考案し、コマンド入力による「サイドアタック」や「バックファイアアタック」「ボンバーバリア」といった特殊攻撃や「12倍率ボーナス」といったアイデアをゲーム内に実装した。また、「XIISTAG」販売促進用フライヤーに書かれた「シューティングゲームの主役は弾幕じゃねぇ!自機だ。いや、プレイヤーだ!!」というキャッチコピーからも他社との差別化である「攻める」というコンセプトを強く打ち出していることがわかる。

xii_008[1].jpg

-見よ!これが「GOWMER」氏のドット絵だ!!!-

【開発期間 -約半年-】
藤野社長は会社設立後すぐに、ネクセス時代に「某ストリーム」を開発していたスタッフ「GOWMER」氏と「NAOTO」氏に声を掛け開発をスタート、設立したばかりの会社ゆえ、開発の遅延は死活問題になりかねないため、「XIISTAG」は約半年という短期間での製作を余儀なくされた。プロダクトという観点からいえば、2001-2002年に、半年という短期間(低コスト)でこれだけのクオリティの業務用ソフトをリリースしたという実績は偉業に近い(後に、サクセスのゲームプロデューサーWASi303氏が「XIISTAG」の総開発費用を聞いて「絶対に真似できない!!」とびっくりしていたらしい)が藤野社長自身は、短期開発ゆえ、ゲーム中に「どうしても涙を飲んだ箇所がいくつかある」と明言している。しかしグラフィックを担当した元セイブ開発スタッフで「ライデンファイターズシリーズ」などを手掛けた「GOWMER」氏によるドット絵は2009年現在においても神がかりなクオリティであることは間違いないし、サウンドを担当した「NAOTO」氏も「G-NETの開発ツールの操作が開発終了間際まで"ちんぷんかんぷん"だった」と明言しつつも「XIISTAG」に沢山の名曲を提供してくれた。色々な意味で「XIISTAG」は奇跡の作品なのかもしれない。

00007.jpg

-「XIISTAG」 ロケテストインカム表-

【市場評価等】
発売前のロケテストでのインカム(売上)が好調だったこと、及び流通方法が安価なG-NET用ソフト(Gカード)単品での供給だったことより「XIISTAG」は首都圏のタイトーロケーションを中心に数百本が出荷された。同じGカードで、先に発売された他社シューティング「サイヴァリア」「式神の城」と比較すると出荷数で及ばなかったもののトライアングル・サービスの記念すべき第一歩目として十分な結果を得られたと考えてよいだろう。国内でのユーザー人気は藤野社長いわく「音楽とかグラフィック以外はいまいち無反応だった」とのことだが、2002年は業務用シューティングゲーム自体(激烈に出回りの悪かった「某ストリーム」を除くと)、「怒首領蜂大往生」と「XIISTAG」の2作品しかリリースされておらず、同年のロケーションのシューティングゲームコーナー活性化の一端を担った。また「XIISTAG」は2000年代に突入してから発売された、数少ない「昔ながらの手打ちドットの完全2Dシューティング」であり、ある意味で存在そのものが稀少(オーパーツ的)でもある。

00004.jpg

-ファンの「XIISTAG」Gカードにサインする藤野社長-

 【最大の特徴 -サイドアタック-】
「XIISTAG」最大の特徴は、「簡単操作で強力な攻撃」「自機を動かしているだけで楽しい手応え感の演出」というコンセプトから考案、実装されたコマンド入力攻撃「サイドアタック」だ。レベルが2段階あり、厳密には左と右で段階ごとにコマンド入力が異なるが、連続してレバーを左右に入力(レバガチャ)するだけで、誰でも簡単に強力な攻撃をし続けることが可能だ。また「ボンバーバリア」も通常の縦スクロールシューティングにありがちな「ボンバー」とは異なり、非常に個性的だ。まず、Bボタンを押すと自機のまわりから攻撃判定のある16基のロケットが射出され、その軌道に沿って徐々にバリアを展開、敵弾を巻き込みながら消失する。バリア展開中に巻き込む敵弾数に応じてボーナス点(10~1000点)が設定されており、スコア稼ぎの重要な要素を担う。また、この仕様が後に「シューティング技能検定」の人気種目「ナイスボム!」のアイデアとして昇華することとなる。その他の特徴としては、2P側でのシングルプレイが可能で、機体性能(スピード)が1P側と2P側で異なっている点(「雷電シリーズ」のオマージュ)が挙げられる。

  5024_l[1].jpg 

 【稼ぎシステムの基本 -倍率ボーナス-】
サイドアタックかバックファイアアタックで、敵機を破壊すると最大12倍まで敵破壊点に倍率が掛かる。倍率は一定時間経過で1づつ低下していくが、一定時間内に再び、サイドアタックかバックファイアアタックで敵機を破壊することで倍率を再上昇(MAXの場合は維持)させることが可能。別に用意された「敵機の早回し」(一部の敵機を出現後、素早く倒す事で出現数を増加させるテクニック)と相まってルールが単純且つ、非常に爽快だ。また、一部のステージに、倍率獲得の有無を条件としたステージ内ルート分岐が存在し、ゲームの腕前によって敵配置(難易度)に変化を持たせている。

20030320gamlib005002000c_02[1].jpg 

 【XIISTAGの真の魅力?-アイテム早回しの発覚-】
「XIISTAG」は敵機を15機破壊するごとにパワーアップアイテムが出現し、101機破壊するごとにボンバーストックアイテムが出現する。しかし、発売後、プレイヤー側より「敵破壊時にサイドアタックやバックファイアアタックなどの複数の攻撃判定を同時ヒット」させると、当たっている攻撃判定の数だけ、内部的にアイテム出現周期が進み、敵1機を破壊するだけで最大7機分の「アイテム早回し」が可能となるテクニックが発覚(つまり最短で敵機を3機破壊するだけで、パワーアップアイテムが出現し、同じく最短14機破壊でボンバーストックアイテムが出現・・・という計算が成立し、このテクニックを活用すれば画面上をアイテムだらけにできる)。よって、本来「XIISTAG」は「倍率ボーナス」を稼ぎプレイの主軸としてバランス調整されていたゲームだったのだが、「アイテム早回し」の発覚により道中でボンバーを溜めまくり、ボス戦で粘ってボスの攻撃を「ボンバーバリアでひたすら消して稼ぐ」という新たな稼ぎプレイ方針が考案された。勿論、「アイテム早回し」の発覚後も「倍率ボーナス」のスコア比重は高いままで均整が保たれていたため、本格的にハイスコアを狙うには「倍率ボーナス」と「ボンバー稼ぎ」の両立(状況に応じての両ボーナスの取捨選択をするプレイ)・・・いうなれば「ライデンファイターズシリーズ」や「バトルガレッガ」並に緻密なパターン構築を必要とするゲームへと変貌した。

12dvd[1].jpg

-トッププレイヤーのプレイは発売中のナイスDVD!で確認!!-

トゥエルブスタッグプレイ動画サンプル

 【アイテム早回しの恩恵】
「アイテム早回し」は、スコア稼ぎをするような上級プレイヤーのためだけのテクニックではなく、初心者~中級者に対しても、かなりの恩恵となっている。敵破壊時にショットやサイドアタックの同時ヒットを少し意識するだけで、ボンバーストックアイテムが通常プレイよりも早く(=沢山)出現する。つまり、「アイテム早回し」を適度に実行するだけでボンバーバリアのストックを気にせず、苦手な場面でバンバン使っていけるのだ。「沢山ショットを撃ったり、沢山レバガチャするだけでゲームが簡単になる」・・・結果的に「XIISTAG」は個性的な攻撃システムを有効利用することで、シューティングゲームの初心者から上級者まで遊べるような「理想的なゲームバランス」をも実現して(しまって?)いるのだ。

img55321164[1].jpg

-PS2版のパッケージ-

【移植作品-PS2版-】
2003年3月にタイトーより「プレイステーション2版 XIISTAG」が発売された。プレイステーション2本体出荷数が絶好調の頃にリリースされたため、(2009年現在のシューティングゲーム市場からでは考えられない)数万本単位で出荷さている。基本的に業務用製作時のDATA提供以外にトライアングル・サービスは移植開発に関わっていないとのことだが、移植度は非常に高く、業務用に存在した各種テクニックや攻略法を忠実に再現可能だ。更にオリジナル要素として、ボタンひとつでサイドアタックが発射できる「サイドアタックボタン」が追加された。また、移植に際し、タイトルロゴデザインが新規デザイン(移植元が考案)に変更となったのだが、藤野社長が新ロゴデザインを気に入らなかったため、パッドのLRボタンを押しながらソフトを起動すると業務用と同じデザインのタイトルロゴが表示されるようになっている。「プレイステーション2版 XIISTAG」は2009年現在、かなりの数の中古が市場に出回っているので、安価(上手くいけば500円以下)で入手可能なソフトとなっている。トライアングル・サービスファンは、今のうちに、バッチリ抑えておくべし。

00005.jpg

-PS2版は海外にも流通しているのだ!!-

 

【補足情報】

GameWatchの記事1回目(AC版)

GameWatchの記事2回目(AC版)

GameWatchの記事3回目(AC版)

GameWatchの記事4回目(AC版)

攻略DVD

WINDOWS版

XIIZEAL(ポケットPC版)

boxart[1].jpg

-ポケットPC版はタッチペンでサイドアタック可能!!-

 

ということで、次回トラサビ列伝では「トライジール」をご紹介したいと思います!お楽しみに!!

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://triangleservice.co.jp/ts_mt_type4/mt-tb.cgi/90

コメントする